top of page

映画「ひろしま」を見る

 7月8日、鎌ヶ谷市原爆被爆者折鶴会が主催する映画「ひろしま」を見てきました。



1953年制作のこの映画は、長田新さんが編纂した子どもたちの作文集「原爆の子」を元に作られました。子どもたちの辛い体験、原爆の実情を何とか後世に伝えたいという思いからでした。それに共感した先生方が一人50円のカンパを集め最終的に2,400万円の製作費が集まりました。広島県教職員組合と広島市民の全面的な協力の下で制作され、8万人以上の広島の一般市民が手弁当の協力とエキストラとして参加しています。劇中の瓦礫や弁当箱などの小道具も、被爆した実際のものを市民の協力で使っているそうです。


 さらにこの映画では、原爆で亡くなった桜隊・高山象三さんの父親である薄田研二さん(本名:高山徳右衛門)が、被爆後の広島の調査に当たった科学者役で出演しています。原爆投下から8年、どんな思いで撮影に臨んだのか。想像を絶する辛い思いがあったに違いありません。協力した広島市民も、皆、涙ながらに演技していたといいます。事実を忠実に再現するということで制作された映画ですが、その裏には、どれほどの悲しみや苦しみがあったかということを、決して忘れてはいけないと思いました。


※ 同じ原作を元にした作品として新藤兼人監督・脚本の「原爆の子」があります。



bottom of page