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被爆80年 移動演劇桜隊 原爆殉難者追悼会

参加レポート 早花まこ

写真     中村真一郎


あの日から、80年目の夏。2025年8月6日、目黒の五百羅漢寺にて、被爆80年 移動演劇桜隊 原爆殉難者追悼会が行われました。


猛暑をとおり越す酷暑、夏空は晴れ渡っていました。80年前の「今日」もこんなふうに1日が始まったのだろうと思うと、猛烈な暑さすら感慨深く感じられました。

 

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碑前祭と追悼会に集まったのは、82名。

年長者に偏り過ぎず、様々な世代の方々が参加しておられ、静かな活動の広がりを見た気がしました。



〈第一部〉朗読構成『新劇女優 仲みどり』 


佐藤哲也さん、清家朋代さん、吉平海遙さんによって、戦中を懸命に生き抜いた仲みどりさんの半生が語られました。役者としての苦労話、男まさりなエピソードなどから、仲さんの人柄が伝わってきました。原爆投下直後の場面は、鬼気迫る演技で臨場感にあふれ、客席で多くの人が息を呑む気配がありました。


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坂本貴啓さんの奏でるアコーディオンが、豊かな音色で80年前と現代を繋いでいるようでした。


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〈第二部〉Soft  Voice ミニコンサート『平和への願いを歌声にこめて』


「ほたるこい」「故郷(ふるさと)」など……誰もが口ずさめる歌で会場を彩ったのは、あさこさん、はるかさん、みきさんの優しい音楽でした。


「鎮魂の祈りと、平和への願いが届くように」、「殉難者の方々に思いを馳せて歌いたい」という言葉に、強い願いが込められていました。


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〈第三部〉パネルディスカッション『未来に繋ごう 平和のバトン』


映画「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」で園井恵子役を演じられた、俳優の常盤貴子さんと、青田いずみ事務局長が、「平和な未来のために何ができるか」というテーマでお話をされました。


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常盤さんの、「仲間を得ることが大きなパワーになる。これだけ多くの人が、一緒に活動していると思えば、勇気が出る」という言葉に、皆さん大きく頷いていました。











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時折笑いを交えながら盛り上がるディスカッションには、「戦争を学ぶ」という堅苦しさはなく、その明るい雰囲気が印象に残りました。
















移動演劇桜隊平和祈念会に携わる数名の方にもお話を伺い、平和を広げる活動への理解を深める時間となりました。


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かつての移動演劇桜隊の隊員の皆さんは、辛く苦しい状況に屈することなく、演劇を続けました。それと同じように今、この平和祈念会の活動も「続ける」ことで少しずつ、しかし確かな広がりを見せています。 戦後80年は大きな節目ではありますが、未来はさらにここから先にあります。事務局の方々と参加者の皆さんがともに祈り、平和を守るために各々ができることを続けようという思いを共有した、大切なひとときとなりました。




 
 

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